
6月の真ん中あたり。
梅雨に入って湿っぽい毎日を送っています。
再開した教室は皆さんソーシャル何とかを守ってマスク姿で暑い暑いと言いながらもやっぱり手を動かすのはいいねぇ~なんて嬉しそうです。
私も皆と一緒は楽しい。
そこで、5月にやろうと思っていた苧麻から繊維をとる作業、麻引きとまではいきませんが大らかに苧麻糸つくりの体験をする事にしました。
予告なしにほぼ強制的に机に座らせの実施のでした。
私が採取してきた苧麻に加え佐世保から生徒さんが大量に持ってきてくれたので暑い思いをして採取する手間なしの極楽講座です。
取り出した繊維をつなぐのにコツがいるのですが、寄り目になって指先に神経集中させて、、全員落ちこぼれなしに上手に繋げるようになりました。
昨年、ボランティアの方たちと七夕織りのおちょこホルダー作りしましたが、あの時の苧麻は短くて繊維があまりとれませんでしたが今年はスイスイと長いのが取れました。
私も教えているうちにだんだん本気モードが出て暖簾を織るよと宣言してしまいました💦
苧麻糸で織られた逸品と言えば宮古上布で、そのセミの羽のような布を織ることは織り手にとって憧れのひとつ。
その織る前の糸つくりがこれまた熟練の技がいるのですが、そのことはあまり考えないことにして。
下手くそな糸でも繋ぎながら思うことは、もし私が織りを始めた時にこれに出会っていたら、、今頃は宮古島の住民になっていたかもしれないってこと。
しかし私が選んだのはホームスパン。
でもウールも苧麻も糸から作るということには変わりはないので大きく道を違えた感じはありません。
自然のものから生み出した糸そのものへの愛は変わりません。
ウールの手触りが暑苦しくなる夏場は、苧麻ならず、藤や葛や芙蓉などから繊維を取り出し夏の涼しげな織物を織ってきました。
それを勝手に七夕織と名付けたりして。

残念ながらちょっと固くなりすぎてうまく繊維だけにできないので色が悪いです。
暖簾用に少し太めの糸にして、すでに頭の中では涼しげな暖簾が出来上がっています笑

私もちびちびと手間のかかることばかりやっていますが京都にもそんな方がおられまして。
カード織りの鈴木美幸さんから可愛い男の子女の子が織り出された紐が届きました。
おっとりさん(私の孫のこと)にバックでも作ってあげてね、その時の取っ手に使ってとのこと。
お気持ちありがたやありがたや。
『どれだけ時間かかったんだろう?早く講習受けたい』とカード織りに興味のある生徒さんたちが熱心に見てました。
今年予定している研究生の10周年記念作品展に講師としてお招きする予定で調整しています。
楽しみです。

工房から見る景色。
雑草だらけの中に赤茶のトラックが可愛い。