あと数日で8月が終るのに暑くてたまらない。
教室が休みの日は一人静かに自分の仕事にむかう日。
今年の茜ストールがやっと縮絨できるまでに。
汗を流しながら縮絨して竿に掛けたらまぁ空のきれいなこと。
可愛い雲がぷかぷか流れていく。
のんびり楽しみながらの茜の仕事は私の定番です。
すべてハンドカードで整えた原毛をゆっくりと紡いでいます。
茜色のただの赤い布ですが、私のこれまでの技術をすべてつぎ込んだ嘘偽りのない仕事です。
今年の茜はシェットランドを染めたもので繊維は短め、張りもある。
なので密度しっかりのブランケットにしてもへこたれないような布に仕上げたいと思いました。
写真は綜絖入れ間違いを修正した時のものです。いやぁ~綾の変化組織の目が拾えない。
眼が悪くなったのか気が短くなったのか、、
何度もやり直してやっと縮絨。
お湯の中で暫く布をもみ込むと布の表面を水滴がコロコロ転がるようになります。
これは表面に毛が立ってきてすぐには水を吸い込まないようになったからです。
この辺を仕上がりのめあすにしています。
縮絨して乾いたものは形を整えて房をそろえて出来上がりですがその仕事はまた時間を見つけて。
昨日は熊本県の山鹿に行ってきました。
写真の山鹿灯篭を頭に載せて千人の女性が静かに踊るお盆の総踊りは有名です。
一度行きたいと思いながらまだ果たせていません。
この灯篭作りの若き後継者さんとお話しするために行ってきました。
そのことはまたよいお返事を頂いたときに。
8月の初めにも宮崎、大分の繊維にまつわる方々を訪問してきました。
暑かった夏に頑張ったあれこれが秋に向け実を結びますようにと祈る8月の終わりです。
工房の染め場の木陰にひっそりと咲くホトトギスが早く秋を招いてくれますように。