工房の日々

ブログ引っ越しました

こんにちは。

新しい工房に引っ越したのを機にホームページも新しく生まれ変わりました。

紡ぐ、染める、織る　を　もっと身近に感じてもらえるような内容になっています。

どうぞ引き続きよろしくお願いします。

梅から18通りの色が

染めたものから順に並べていいるだけで色の違いがわかります。

といっても染色→媒染→染色と3回もの工程を経てやっと梅の色素は糸に染付きます。

染めた糸も綿、麻、絹、ウールと4種類。

媒染剤は家庭の台所でも使えるミョウバン、炭酸カリウム、木酢酸鉄の3種類。

更に草木染は繊維によって染め方が違うものもあります。

染まりにくい植物繊維の綿、麻は精練のみと濃染処理済みではどのくらいの差があるのか？色味に違いがあるのか？

微妙な草木の色の差をなるべく正確に引き出したくて同条件で染めたい。

いつかは挑戦してみたいと思っていたことが実現しました。

そのためには事前の下処理に時間が掛かりました。

それぞれの工程や時間を何度もシュミレーションしながら一日で染めあげることは可能か？

胃のきしむ日が続きましたが、案ずるより何とかで参加してくれた8名が打ち合わせ通り動いてくれて最後のサンプル作りまで、予定通りできました。記念すべき最初の一枚、梅染です。

私は何度か染めたことはありますが、以外と赤みが強く桜に負けないくらいの上品な色です。

使用した梅は解体中の前の工房から救出してきた今が盛りの梅です。

染めている間、時々、重機のガタンガタンという音が聞こえてきました。

翔工房が解体されているそばで梅染とは、、ちょっと複雑でした。

終わりと始まりの一日でした。

『草木の染め手帖』最初の1ページは梅。

これから季節を追って草木の染めを楽しみたいと想いは膨らみます。

次回は4月27日水曜日です。

何を染めるかはまだ決めていませんが工房以外の方でも参加できます。

お問い合わせください。

あらためて草木染め

新しい家にもやっと慣れてきました。ただ残念なことに固定電話がまだ通じていません。地番が決まらないと工事できないそうです。やっと決まったら、今度は混みあっていて工事はいつになるか分かりません、、だって。
何人かの方にご迷惑やご心配かけていますが、夫婦共々、元気で暮らしています。
それから、引っ越しに合わせてHPも新しくなるはずでしたが、こちらもまだです。もうしばらくお待ちください。
それでも予定通り、3月から翔工房は新体制でスタートします。通常の織物の指導の他に特別講座を取り入れて広くテキスタイルが学べる工房にしていきます。せっかく外部から講師の先生をお呼びしますので、工房生以外にも参加していただける講座にしていきます。
まず、草木染めの講座というか、勉強会始めます。これは私が担当します。
私が初めて草木染めというのを知ったのは、夜間のテキスタイルの専門校に通っていた時です。友達に誘われて銀座のワコーで開催されていた志村ふくみさんの個展を観に行きました。今でもピンクのグラデーションの美しさが脳裏によみがえります。桜染めでした。
その次に山崎青樹さんの個展を渋谷の東急で観ました。こっくりとした深い色合いに、これ本当に草木の色？と驚きました。すぐに先生の草木染の本を片手に、手に入る草木があれば染めました。私は安アパート住まいでしたから、お庭のある家の方に交渉して頂いたりして。天然のアルカリ液が欲しくて納豆を包んだ藁を焼いて作ったことも、、そしてとうとう、東京では草木染ができないので実家に帰ろうと決心したのでした。
ホームスパンをするようになってからは少し先生の本は疎遠になっていました。
この度、自然豊かな環境から一変、物流センターが立ち並ぶ無機質な環境の中に暮らすことになり、これまでの雑木林の中の暮らしがどれだけ心豊かにしてくれていたか思い知ることになりました。染めたいと思えばいつでも手の届くところにあった草木達は跡形もなく消えてしまいました。
もう誰かに頂かなければ手に入らない草木ですが、今一度、きちんとしたデータを取りながら染めて、サンプル帳を完成させようと思うのも必然ですね。ひとりでするより皆としたら楽しかろうと生徒さんも巻き込んでね。
3月は梅を染めてみます。特別な色味ではなく黄味がかった茶や鉄で銀鼠色が染まりますが、紅梅で染めた時、濃いピンクに染まった記憶があります。
梅の木を煮だして、木綿、麻、絹、ウールを媒染剤や下処理の違いで違う色目に染めてみようと思います。全18色を一日で染める勉強会、どうなるでしょうね。
まずは生徒さん達だけですが、今後人数に空きがあるときは広くお声掛けしていきたいと思っています。春色のおくるみ出来ました。

写真の男の子用は、すでにお母さんの元へ。

コロナ過の計画出産ということで早めの入院となられたそうです。

心配もあるでしょうが、元気な赤ちゃん誕生の報告を待っています。

女の子用はまだ少し先のようで、3月になってから送ります。これは3月末の裁縫教室のお知らせです。

工房以外の方も参加できる講座ですから、また詳しくお知らせします。

3月は忙しくなりますが、楽しみがいっぱいです。

新しい暮らし始めました

引っ越し開始から半月。30メートル隣への引っ越しなのでこまごましたものは毎日少しづつ運び入れました。最後の断捨離と意気込んだ割には捨てるものは少なく、狭い工房に収まるか心配しましたが、ちゃんと収まるところに収まった感じです。見渡せば前と変わらぬ景色の工房です笑ここからまた皆さんと染めたり、織ったり、紡いだりの日々が始まります。
移転が決まってからもう4年くらいになるのかな？どうして？と怒りを感じることばかりでしたが、引っ越しを終え少しづつ心が平穏になってきました。ここ数日よく眠れます。
2月から通常通り教室も再開しました。休みの間にも手を休めなかった生徒さんたち。いっぱい紡いだ糸の撚り止めからスタートです。
イギリスからやってきたジャコブは服地になるそうです。
他にもレース織りの試織や裂き織用の糸が織り機にかかっています。先日染め場で初染めしました。奥の細長い窓から強風が、、ガスの火が飛んで危ない。設計ミスです。手前も広く開けていますがやはり雨風が、、大工さんに相談です。
竿にぶら下がる初染めの鮮やかな木綿糸は新生児用のおくるみ用です。新工房での初織りはおくるみ2枚。どちらも3月生まれらしいので夏に向かって爽やかなもので洗濯が効く木綿で織ります。男の子用は頼まれたもの。女の子用は姪の初めての子に。とても縁起のいい仕事からスタート出来て嬉しいです。
引っ越し前から所かまわず、お漏らしばかりするようになったラム君。具合が悪くて新しい家に行けないまま逝ってしまうかと心配しましたが回復しています。
やっぱりお漏らしは治らなくて、無垢板の床を何度汚したことか、、けれど誰もが通る道だから許すことにしました。新築のリビングにはビニールシートが何枚も笑
お昼寝用のベットを新しいのにしたら小さくて体が上手くはまらない、、最初は怒って鼻で押しやっていましたが寒さには勝てず、何とか収まってくれました。起きるときベットが抜けないこともありです、、ごめんね。

3月からは、手織り体験や新しい試みの裁縫教室や染色教室もスタートします。どうぞよろしくお願いします。

糸長者の引っ越し

広い部屋から狭い部屋へ移るのは難しい。いつの間にこんなに沢山の物を溜め込んだんだろう、、気をつけていたはずなのに、、狭い工房に移るのだから、荷物を減らそうと頑張りましたが減りません。
教室をしているから、いろんな種類の糸を揃えています。使いたいときにすぐ使えるようにある程度の量も揃えています。収納には困らない広い工房ですからついつい、、断捨離、断捨離と念仏を唱えるような片付けは辛くて頭がおかしくなりそうでした。
一週間目くらいに本当に具合が悪くなったので、気晴らしに洗濯機と掃除機を買いに行ってついでに携帯も新しいのに替えたらスッキリしました。
買い物で気持ちが収まると、新品の糸を断捨離出来る訳ないよ、使い切る覚悟で教室頑張ればいいことよ。などと開き直り、何とか引っ越し準備が終わりました。

業者さんに頼むことにしたら何でも段ボールに入れなければいけないので色分けしました。生徒さんと荷ほどきするときにも分かりやすいしね。
昨日は1０数台の織り機を2階の教室からクレーンで下ろして新しい工房に運んでもらいました。かつては下から上に吊り上げたのでした。うち数台は生徒さんに嫁に出します。頑張れよ～。
明日は、生徒さん達（コロナ過を考慮して近場で平日でも時間が取れる人）が集まり荷解きします。私が10日もかけて仕分けした荷物ですが1時間ぐらいで片付くでしょう。新しい工房がもうすぐ整います。今の工房を離れたくないと数年悩みましたが、清々しい木の匂いを嗅いだら気持ちが変わりました。
良い空間にしていこう。