今日は立春。
工房に差し込む陽が暖かく感じます。
2月の作品展がすぐそこに迫ってきた感があります、急がねば。
kさんの手紡ぎ木綿のマフラーが織り上がりました。
うまく出来たかどうかは本人の感想待ちですがもっちりふわっとしてます。
平織りと綾織りの2枚です。
21日からの展示会「粘土と布の二人展」に展示させてもらいます。
先日、地元NHK福岡放送の取材を受けました。
小郡の魅力を伝える番組を作りますのでお話伺いたいと訪問を受けあれこれ知る限りのお勧めスポットを伝えましたが結局翔工房も加わることになりました。
私の子供と同じくらいの若いプロデユーサーさんの興味をそそったのは20年以上前に地域おこしのために七夕織りと名付けた麻の織物の事でした。
その頃の小郡市は七夕神社と名の付いた神社があることに目を付けて七夕の里づくりと称して今でいう地域おこしをしていました。
私もボランテアで参加していました。
写真の手に持っているのは終戦まじかに収穫された苧麻です
(後ろの写真は苧麻を採取してここに繊維があるんだよと生徒さんに教えているところで日付は2000年です)
小郡市は当時軍の要請で米の他にこんなものも作っていた歴史があるのです。
自分でできる地域おこしとして始めた七夕織りに地元にたくさん自生している苧麻を使うことを思いつき、田んぼのあぜ道に生えている苧麻を採取して使っていました。
ある時、私が苧麻を採取しているところを見かけたご近所の方がそんなもんで良かったら納屋にいっぱいあるよとその日のうちに軽トラックの荷台に山積み持ってきてくれた時はビックリしました。
戦争が終わりそのまま納屋にしまってあったものだそうです。
苧麻を織るといっても宮古上布の苧麻の糸のような繊細な糸を績む技術など持っていませんでしたからもじゃもじゃな繊維の束をそのまま織り込んでタペストリーや暖簾や服地にしていました。
時は流れ(笑)だんだんウールの仕事の方が主になってきてこの頃では工房の片隅に残る戦争遺産のような苧麻も捨てようかと思っているところでした。
地域おこし、、最近よく聞く言葉です。
その言葉を聞くたびに私の中では終わっていた七夕織りという言葉が時折頭に浮かんでいたのですが今更という感じ打ち消していました。
けれど今回の取材で心の隅っこにぽっと火が灯った気がしました(危険です笑)
更に工房に通う生徒さんにも丁寧な取材がありました。
後ろで聞いてて改めて生徒さんの織物への想いが分かりました。
若いプロデューサーさんが何度も足を運び組み立てた小郡の魅力を早く観たいと思います。
福岡県だけの放送だと思いますがご覧ください。
2月8日金曜日18:10から始まるNHK福岡放送の「ロクいち」という番組です。